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「ごめんね。すぐ開けるから。」

「ハル先生、国分先生はどうしたんですか？」

1人の女子生徒が問いかけてきました。

「急に出張が決まって、今日は帰られたの。」

「じゃあ、掃除しなくていいんじゃない？サボろうよみんな！」

今度は1人の男子生徒が言いました。

「こらこら、ちゃんと私が鍵を持ってきたんだから掃除はやるよ。」

そう言ってハルが鍵を開けると生徒たちは順に教室の中へと入りました。ハルも生徒たちと一緒に掃除をします。ハルが目を離してる空きに男子生徒がホワイトボードに何か書いて遊び始めます。

「ちょっと、ちゃんと掃除しないとダメよ。」

「へへ。バレたか。」

「バレバレよ。」

　しばらくしてからハルは生徒たちに声をかけます。

「よし、じゃあそろそろ終わりましょう。」

生徒たちは教室の中から出てきます。ハルは出てきた生徒の人数を数えます。

「これで、全員ね。じゃあ、お疲れ様でした。」

「お疲れ様です。」

最後にハルは教室の鍵をかけます。突然のことで、ハルは動揺しましたが、なんとか対応できました。もしかすると国分先生はハルに掃除場所の担当を任せるという意味で突然出張のことを伝えたのかもしれません。