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はるのかぜ

第65章 中学校の恩師、高校の恩師

ハルは自分の授業に向けて指導案作りと他の先生の授業の見学を継続していました。今日も国分先生の授業を見学していました。授業が終わり、国分先生に声をかけようと思ったら、1人の女子生徒に呼び止められました。

「ハル先生、先生っていつから授業するんですか?」

「おそらく次の授業ぐらいかなぁ。」

「へぇー、楽しみ。」

 その頃、4年2組の教室では男子生徒が2人でふざけていました。1人が肩パンチを繰り出し、もう1人がそれを避けようとしていました。すると、肩パンチを避けていた男子生徒の背中が教室のガラスに当たりました。ガラスの割れる凄まじい音が響き渡ります。その音は隣の教室で生徒と話していたハルの元にも聞こえました。ハルは急いで音のした方に向かいます。ガラスが派手に割れ、辺りには破片が飛び散っていました。生徒たちも大騒ぎです。突然の出来事にハルは呆然としています。

「誰か怪我した人はいない?」

聞き覚えのある声が聞こえました。近くにいた亀梨先生がやってきたのです。亀梨先生の問いかけに答える人は誰も居ませんでした。

「じゃあ、割ったのは誰?」

今度は2人の男子生徒が手をあげます。その直後、チャイムが鳴りました。

「よし、じゃあ状況は授業が終わった後に聞きます。とりあえず、怪我がないなら授業行きましょう。」

亀梨先生の一声で2人の男子生徒も教室に入りました。

「亀梨先生、とりあえず掃除道具お持ちしました。」

その声の主は前田先生でした。

「ありがとうございます。」

亀梨先生がお礼を言います。

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