はるのかぜ
第69章 しっかりしている生徒たち
ハルはその後も特に大した指導ができる訳ではありませんでしたが、一応、演劇部の顧問という立場でもあったので、毎日演劇部の練習には顔を出していました。今日もハルがコミュニケーションルームに入ると、生徒たちは文化祭の劇の練習をしていました。
「2人とも、落ち着いて聞いてくれ。お節ちゃん、…かなり危ない状態なんだ。」
「えっ!」
「ストップ!やっぱり、ちょっと2人の反応が遅いかなぁ。」
突然、監督をしていた生徒が進行を止めました。
「タイミング難しいですね。さっきから私たち遅いのと早いのとを繰り返してて。」
そう言うと、演じていた生徒の1人の表情が曇り始めます。そんな様子を見ていたハルは何とかしなければならないと思いましたが、どうしていいのか思いつきません。すると、1人の女子生徒が言いました。
「じゃあ、ちょっとリラックスしようよ。」
「リラックス?」
その場に居た生徒たちは不思議そうな顔をします。しかし、言い出しっぺの生徒は続けます。
「みんなで、ゲームやろうよ。内海先生も入ってもらえますか?」
その生徒は突然、ハルを呼んだのです。
「えっ?私も?」
ハルは少し動揺しながらも生徒たちの輪の中に入ります。
「じゃあ、ルールを説明します。まず、この中から2人キラーを決めます。そしたら、スタートの合図とともにこの教室内をみんなで自由に歩き回ります。キラーになった人は他の人とすれ違うときに時折、ウインクしてください。逆にウインクされた人はその場に倒れてください。他の人は倒れていく人の様子を見ながら誰がキラーなのかを当てて行くって言うゲームです。」
言い出しっぺの生徒のルール説明が終わった頃、コミュニケーションルームのドアが開き、赤西先生が入ってきました。
「あっ、ちょうどよかった。今、ゲームでリラックスしようとしてたところなんです。じゃあ、赤西先生、このメンバーの中から2人選んでタッチしてもらえますか?赤西先生にタッチされた人はキラーね。」
赤西先生は生徒たちの周りを行ったり来たりします。
「よし、準備できたよ。」
しばらくして赤西先生は言いました。
「ありがとうございます。じゃあ始めよう。よーいドン。」
「2人とも、落ち着いて聞いてくれ。お節ちゃん、…かなり危ない状態なんだ。」
「えっ!」
「ストップ!やっぱり、ちょっと2人の反応が遅いかなぁ。」
突然、監督をしていた生徒が進行を止めました。
「タイミング難しいですね。さっきから私たち遅いのと早いのとを繰り返してて。」
そう言うと、演じていた生徒の1人の表情が曇り始めます。そんな様子を見ていたハルは何とかしなければならないと思いましたが、どうしていいのか思いつきません。すると、1人の女子生徒が言いました。
「じゃあ、ちょっとリラックスしようよ。」
「リラックス?」
その場に居た生徒たちは不思議そうな顔をします。しかし、言い出しっぺの生徒は続けます。
「みんなで、ゲームやろうよ。内海先生も入ってもらえますか?」
その生徒は突然、ハルを呼んだのです。
「えっ?私も?」
ハルは少し動揺しながらも生徒たちの輪の中に入ります。
「じゃあ、ルールを説明します。まず、この中から2人キラーを決めます。そしたら、スタートの合図とともにこの教室内をみんなで自由に歩き回ります。キラーになった人は他の人とすれ違うときに時折、ウインクしてください。逆にウインクされた人はその場に倒れてください。他の人は倒れていく人の様子を見ながら誰がキラーなのかを当てて行くって言うゲームです。」
言い出しっぺの生徒のルール説明が終わった頃、コミュニケーションルームのドアが開き、赤西先生が入ってきました。
「あっ、ちょうどよかった。今、ゲームでリラックスしようとしてたところなんです。じゃあ、赤西先生、このメンバーの中から2人選んでタッチしてもらえますか?赤西先生にタッチされた人はキラーね。」
赤西先生は生徒たちの周りを行ったり来たりします。
「よし、準備できたよ。」
しばらくして赤西先生は言いました。
「ありがとうございます。じゃあ始めよう。よーいドン。」