はるのかぜ
第70章 顧問として
ハルは、一緒にゲームをしてから、演劇部の生徒たちと今まで以上に仲良くなっていました。今日の放課後もハルは演劇部の練習場所であるコミュニケーションルームに向かいました。ドアを開けると今日は劇の練習をする声は聞こえず、みんな黙々と作業をしていました。
「大変そうだね。何してるの?」
「台本の一部を修正したんで刷り直そうと思ってるんですけど、古い台本から使える紙を再利用しようと思うんです。」
「そっか。そりゃ大変だ。私も手伝うよ。」
「ありがとうございます。」
ハルの一声を聞いて、生徒たちは一斉にお礼を言います。ハルは積んであった台本のホッチキスを外し始めます。
「少しシワが寄ってるやつとかひどく破れてるやつは入れないでね。ここの印刷機、結構詰まりやすいから。」
ハルは紙を選別しながら生徒たちにも的確に指示を出します。
しばらくすると、置いてあった古い台本は全てなくなりました。ハルは周りの様子を見て言いました。
「よし、これで全部ね。」
「じゃあ、僕、今から新しい台本、印刷してきます。」
一人の男子生徒がそう言うと、仕分けられたきれいな紙を手にします。
「いってらっしゃい。」
ハルは背後から男子生徒に声をかけます。その後、演劇部の生徒たちはいつものごとく劇の練習に入ります。
やがて、練習の終了時間となりました。終始、赤西先生は姿を見せず、顧問の教員はハル1人でした。
「よし、机も戻したし、今日はこれで終わりましょう。お疲れ様でした。」
「お疲れ様です。」
ハルが締めの挨拶をすると生徒たちは次々と帰宅していきます。そんな中、1人の女子生徒がハルに話しかけてきました。
「先生、コミュニケーションルームの鍵、先生に渡しておいてもいいですか?」
「うん、いいよ。」
ハルは生徒から鍵を受け取りました。
「大変そうだね。何してるの?」
「台本の一部を修正したんで刷り直そうと思ってるんですけど、古い台本から使える紙を再利用しようと思うんです。」
「そっか。そりゃ大変だ。私も手伝うよ。」
「ありがとうございます。」
ハルの一声を聞いて、生徒たちは一斉にお礼を言います。ハルは積んであった台本のホッチキスを外し始めます。
「少しシワが寄ってるやつとかひどく破れてるやつは入れないでね。ここの印刷機、結構詰まりやすいから。」
ハルは紙を選別しながら生徒たちにも的確に指示を出します。
しばらくすると、置いてあった古い台本は全てなくなりました。ハルは周りの様子を見て言いました。
「よし、これで全部ね。」
「じゃあ、僕、今から新しい台本、印刷してきます。」
一人の男子生徒がそう言うと、仕分けられたきれいな紙を手にします。
「いってらっしゃい。」
ハルは背後から男子生徒に声をかけます。その後、演劇部の生徒たちはいつものごとく劇の練習に入ります。
やがて、練習の終了時間となりました。終始、赤西先生は姿を見せず、顧問の教員はハル1人でした。
「よし、机も戻したし、今日はこれで終わりましょう。お疲れ様でした。」
「お疲れ様です。」
ハルが締めの挨拶をすると生徒たちは次々と帰宅していきます。そんな中、1人の女子生徒がハルに話しかけてきました。
「先生、コミュニケーションルームの鍵、先生に渡しておいてもいいですか?」
「うん、いいよ。」
ハルは生徒から鍵を受け取りました。