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ハルは自分の研究授業に向けて着実に準備を進めていました。とある空き時間のことでした。ハルが教育実習生用の控室で授業の準備をしていると、誰かがドアをノックする音が聞こえました。

「はい！」

ハルが反応すると、国分先生が入ってきました。

「準備は順調か？」

「まぁ、ぼちぼちってところですかね。」

「そっか。実はこのあと、私の情報の授業があるんだけど、パソコン操作の実習とかで手取り足取りになるんだ。忙しい時だから無理はしなくて大丈夫だけど、もし余裕があれば見学がてら実習のフォローをしてもらえると助かるんだけど。」

「わかりました。」

国分先生の急なお願いもハルは快諾しました。

　その後、ハルは国分先生と共にコンピュータ室へと向かいました。チャイムが鳴ると生徒が号令をかけます。

「起立！気を付け！礼！」

「お願いします。」

「じゃあ、今日もExcelを使っての授業だ。まずは今から配るプリントの一番上にある表をExcelを使って作ってくれ。」

そう言うと、国分先生はプリントを配ります。生徒たちにプリントを配り終えると国分先生はハルの元にやってきて、ハルにもプリントを渡しました。生徒たちはプリントに書かれた表を1つ1つ入力していきます。パソコン操作は1人1人の利用頻度で左右されている様子で、黙々と操作をする生徒も居れば、操作に迷っている生徒も居ました。

　しばらくして、国分先生は再び口を開きます。

「よし、じゃあ今日は今作ってみた表をグラフにしてみるぞ。今回は作った表の内、1〜3月のビデオの売上を棒グラフにしてみよう。さぁ、ここで復習だ。今回の表は厄介なことに間にグラフにしなくていい「価格」という項目が入ってる。なので、ただ範囲指定をするだけではグラフが作れないな。じゃあ、ここで復習。セルが離れてる時、どうやって範囲指定するんだったかな？」