はるのかぜ
第7章 気持ちが休まる時、緊張感がほどけない時
一方、その頃のハルの学校生活はと言うと、引き続き放送部は続けており、3年になってからは、西尾加奈という新しい友達ができました。こうしてみると、ハルの学校生活は順調そうに見えるかと思います。しかし、放送部員として人気を集めている分、ハルをからかう者が再び現れ始めたのです。ある日、移動教室のため、加奈と2人で廊下を歩いているとスカートの後ろの方に違和感を感じました。
「キャーッ!」
ハルはとっさに叫びました。
「おい、今日はピンクだぜ!」
そう言うなり、男子生徒数名が走り去って行きました。
「あんなことして、何が楽しいのかしらね?」
様子を見ていた加奈が言いました。
「本当、油断も隙もないわ。」
この件に関しては、ハルは信頼を寄せている前田先生にも相談はしました。しかし、怖いもの知らずの男子生徒たちは、先生がいくら注意をしても引き下がろうとしませんでした。
今のハルにとって、塾に居るときが、気持ちが休まる時、学校に居るときは緊張感がほどけない時という状態なのです。
「キャーッ!」
ハルはとっさに叫びました。
「おい、今日はピンクだぜ!」
そう言うなり、男子生徒数名が走り去って行きました。
「あんなことして、何が楽しいのかしらね?」
様子を見ていた加奈が言いました。
「本当、油断も隙もないわ。」
この件に関しては、ハルは信頼を寄せている前田先生にも相談はしました。しかし、怖いもの知らずの男子生徒たちは、先生がいくら注意をしても引き下がろうとしませんでした。
今のハルにとって、塾に居るときが、気持ちが休まる時、学校に居るときは緊張感がほどけない時という状態なのです。