はるのかぜ
第84章 いきなりクレーム発生
その頃ハルは、偶然校長室の前を通りかかりました。中にいてハルの存在に気づいていない母親は今までと同じ口調で山田校長や知念教頭に抗議します。その声はハルの耳元にも届き、「新規採用の先生」という言葉が何度も出てきたので、すぐに自分のことであると悟りました。ハルはその場を動けなくなり、表情もだんだんこわばっていきます。
「どうしたの?」
突然、聞き慣れた声が聞こえ、ハルは我に返りました。その声の主は森本先生でした。
「今、中で話してるのって私のことですよね。」
外の様子を何も知らない母親は、引き続きハルに対するクレームを言い続けており、森本先生にもその内容は聞こえていました。
「ひどいこと言うわね。でも、これってあなたが何かしてこうなったの?」
「いいえ。」
「だったら、こんなクレーム気にしちゃだめよ。あなたみたいな新規採用の先生でも、しっかりやってる先生は世の中沢山いるんだから。これからあなたが持ってる力を全力で出すの。そしたら、こういう親たちもあなたに対してのクレームなんか言わなくなるわ。私はあなたの味方だから。」
「ありがとうございます。」
ハルは森本先生のその一言で元気を取り戻しました。森本先生から言われたように今回のクレームは自分が原因ではないので忘れようと考えました。ハルは何事もなかったかのようにその場を離れました。
「どうしたの?」
突然、聞き慣れた声が聞こえ、ハルは我に返りました。その声の主は森本先生でした。
「今、中で話してるのって私のことですよね。」
外の様子を何も知らない母親は、引き続きハルに対するクレームを言い続けており、森本先生にもその内容は聞こえていました。
「ひどいこと言うわね。でも、これってあなたが何かしてこうなったの?」
「いいえ。」
「だったら、こんなクレーム気にしちゃだめよ。あなたみたいな新規採用の先生でも、しっかりやってる先生は世の中沢山いるんだから。これからあなたが持ってる力を全力で出すの。そしたら、こういう親たちもあなたに対してのクレームなんか言わなくなるわ。私はあなたの味方だから。」
「ありがとうございます。」
ハルは森本先生のその一言で元気を取り戻しました。森本先生から言われたように今回のクレームは自分が原因ではないので忘れようと考えました。ハルは何事もなかったかのようにその場を離れました。