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今日もハルは帰りのホームルームを終え、1日の仕事が終わろうとしていました。

「ハル先生さようなら！」

職員室に戻ろうとしていたハルに声をかけたのは、3年5組の松島里香、松村加津、宮舘七重、渡辺飛鳥の4人でした。

「さようなら。」

ハルも挨拶を返し、4人の姿を見送りました。

　その夜、お風呂に入るため、渡辺飛鳥は脱衣所にいました。

「飛鳥、ごめん。ちょっとバスタオル置かせて。」

そう言って、脱衣所に入ってきたのは飛鳥の母、千恵子でした。バスタオルを持ってきた千恵子は服を脱ぎかけていた飛鳥の背中から腕かけて、複数のあざがあることに気づきました。

「飛鳥、どうしたのこのあざ？」

「今日、帰りにちょっとこけちゃって。」

飛鳥は自信なさげに答えました。

「大丈夫なの？」

「うん、これぐらい平気。」

飛鳥は千恵子に笑顔を見せて言いました。千恵子は飛鳥のことが気になってはいましたが、飛鳥の表情を見て、深くは問い詰めず、その場を去っていきました。