はるのかぜ
第89章 見つからないいじめ
「ごめん。まだなおみ、書き写してないらしくて…。」
「は?返してもらえてないの?あんたが貸してくれないから、私、テスト勉強遅れちゃうのよ。そもそも、なんで他のクラスの人に貸すのよ!」
加津の怒りはさらに増します。
「だって、なおみとは去年まで同じクラスだったし…。」
「へぇー、私たちよりも他のクラスのなおみ優先なんだ。その考えが許せない。」
そう言うと、加津は飛鳥を突き倒します。悲鳴を上げているのを気にもせず、その場に倒れた飛鳥を里香と七重が次々に蹴ります。
「明日には、絶対返してもらうのよ。じゃないと、明日はこんなもんじゃ済まされないわよ。」
加津はそう言い捨てて去っていきました。飛鳥は痛さでしばらく起き上がることができませんでした。
翌日、湯島中学に1本の電話が入ります。それは、飛鳥の母、千恵子からでした。
「はい、お電話代わりました。内海です。」
「先生!やっぱり飛鳥、誰かにいじめられてるみたいです!昨日、さらにあざが増えてましたし、制服も汚れてたんです。」
「えっ!」
千恵子はかなり動揺した様子でハルに訴えかけます。昨日1日、ハルは必死の思いで調べてもみつからなかったいじめが、まだ継続していたのです。3年5組のどこかに潜んでいるいじめをハルは見つけ出すことができるのでしょうか?
「は?返してもらえてないの?あんたが貸してくれないから、私、テスト勉強遅れちゃうのよ。そもそも、なんで他のクラスの人に貸すのよ!」
加津の怒りはさらに増します。
「だって、なおみとは去年まで同じクラスだったし…。」
「へぇー、私たちよりも他のクラスのなおみ優先なんだ。その考えが許せない。」
そう言うと、加津は飛鳥を突き倒します。悲鳴を上げているのを気にもせず、その場に倒れた飛鳥を里香と七重が次々に蹴ります。
「明日には、絶対返してもらうのよ。じゃないと、明日はこんなもんじゃ済まされないわよ。」
加津はそう言い捨てて去っていきました。飛鳥は痛さでしばらく起き上がることができませんでした。
翌日、湯島中学に1本の電話が入ります。それは、飛鳥の母、千恵子からでした。
「はい、お電話代わりました。内海です。」
「先生!やっぱり飛鳥、誰かにいじめられてるみたいです!昨日、さらにあざが増えてましたし、制服も汚れてたんです。」
「えっ!」
千恵子はかなり動揺した様子でハルに訴えかけます。昨日1日、ハルは必死の思いで調べてもみつからなかったいじめが、まだ継続していたのです。3年5組のどこかに潜んでいるいじめをハルは見つけ出すことができるのでしょうか?