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はるのかぜ

第93章 中学生の恋物語

「神山くんのことです。」

「でも、どうして神山くんが出てくるの?」

「私たち、小学校の頃から同じ学校で、ずーっと支え合って来たんです。大人になってもずーっと支え合おうとも誓ったんです。でも、行く高校が違ったら…。」

みのりはまた突っ伏せてしまいます。

「それでずっと悩んでたのね。じゃあ、この件、神山くんとしっかり話し合おう。私からも神山くんには事情は話して時間作ってあげるから。」

 その日の放課後、ハルは神山忠義を呼びました。

「突然呼び出したりしてごめんね。今日の理科の時間、火災事故が起きたでしょ。当事者である濵田さんに話を聞こうと思って呼んだら、終始元気がなくて。いろいろ話を聞いてたら、神山くんのことが出てきたの。濵田さんと昔から仲良くしてるの?」

「はい、小学生の頃から仲良くしてます。」

「そっか。じゃあ、濵田さんとずっと支え合おうって話もしてたの?」

「確かに、話しました。」

「やっぱりそうなんだ。実はね、濵田さんが元気をなくしてた原因なんだけど、直近で受けた模試で、あなたと同じ志望校への判定が思わしくなかったみたいで、あなたとの関係が終わるって言ってたの。」

「みのりがそんなこと言ったんですか?」

「そうなの。あなたたち、同じ高校に行こうって話までしてたの?」

「いえ、そこまでは言ってません。」

「そっか。そしたら、濵田さんは2人で同じ高校に行かないとダメだって思ってるみたいだから、2人でゆっくり話し合おう。」

「了解です。」

いよいよ、みのりと忠義の話し合いが始まります。2人の運命はどうなるのでしょうか?

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