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はるのかぜ

第103章 お腹の虫が鳴いちゃった

 ベッドに突っ伏せた美雨の背後から、ハルが優しく声をかけます。

「藤井さん、体調悪いの?岸さんが給食あんまり食べてなかったって心配してたわよ。」

すると、またもや、美雨のお腹が鳴りました。

「もう、嫌だぁ。」

美雨は恥ずかしそうに言いました。

「お腹空いてるの?」

「はい。でも食べるわけには行きません。」

「どういうこと?」

「食べたら私、また太るから。」

「なるほど、ダイエットしようとしてるようね。」

感づいた道枝先生が言いました。

「そうなの?藤井さん。」

ハルも改めて尋ねます。

「はい。」

美雨は頷きました。

「それで、給食を食べてなかった訳だ。」

道枝先生が納得した様子で言いました。

「そしたら、授業中に何度もお腹が鳴って、恥ずかしい。」

そう言うと美雨は、再びベッドに突っ伏せて泣き始めてしまいました。

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