はるのかぜ
第107章 ガリ勉男子にはマドンナ女子
藤ヶ谷先生と口論になり、駆け出して行ってしまった潤の後を、薫は追いました。薫が中庭にたどり着くと潤が参考書を広げて座り込んでいるのを見つけました。薫はゆっくりと潤の隣に座り、話しかけます。
「潤、何かあったの?」
「だから、今、僕には余裕がないんだよ!」
潤は相変わらず、トゲトゲした様子で言います。
「だから、心配なのよ。潤はいつも、勉強のことで何かあると荒れるんだから。」
引き続き、落ち着いた様子で話しかける薫に、潤は目を向けます。
「この前の学力テスト、引っ掛け問題に僕は見事に引っかかってたんだ!もっと、しっかり勉強していれば気持ちに余裕ができてあんなミスなんかしなかった!まだ、僕には余裕ができるほどしっかり勉強できていないんだ!」
「潤、落ち着いて。沢山引っ掛け問題に躓いたみたいだけど、5教科の合計、何点だったの?」
「205点。」
「すごいじゃない!それだけあったら、港高校、合格圏内よ。潤は昔から、できてないことばかりに目を向けてしまう癖があるでしょ。出来ていないことを努力することは大事だけど、出来ていることにも目を向けないと自分を追い詰めるだけになっちゃうわよ。205点取れてれば大丈夫!」
薫の発言に潤は頷きました。
「じゃあ、教室に戻ろう。みんなもう給食食べてるわよ。」
潤は薫とともに教室へと戻ります。
「潤、何かあったの?」
「だから、今、僕には余裕がないんだよ!」
潤は相変わらず、トゲトゲした様子で言います。
「だから、心配なのよ。潤はいつも、勉強のことで何かあると荒れるんだから。」
引き続き、落ち着いた様子で話しかける薫に、潤は目を向けます。
「この前の学力テスト、引っ掛け問題に僕は見事に引っかかってたんだ!もっと、しっかり勉強していれば気持ちに余裕ができてあんなミスなんかしなかった!まだ、僕には余裕ができるほどしっかり勉強できていないんだ!」
「潤、落ち着いて。沢山引っ掛け問題に躓いたみたいだけど、5教科の合計、何点だったの?」
「205点。」
「すごいじゃない!それだけあったら、港高校、合格圏内よ。潤は昔から、できてないことばかりに目を向けてしまう癖があるでしょ。出来ていないことを努力することは大事だけど、出来ていることにも目を向けないと自分を追い詰めるだけになっちゃうわよ。205点取れてれば大丈夫!」
薫の発言に潤は頷きました。
「じゃあ、教室に戻ろう。みんなもう給食食べてるわよ。」
潤は薫とともに教室へと戻ります。