はるのかぜ
第107章 ガリ勉男子にはマドンナ女子
3年5組の教室では薫の言う通り、みんな給食を食べていました。ハルも教室前方の机で給食を食べています。そこへ、潤と薫が戻ってきました。潤はそのまま、自分の机へと向かい、薫はハルの元にやってきて言いました。
「先生、潤、落ち着きました。」
「了解!ねぇ、岩橋さん。ちょっといい?」
そう言うと、ハルは箸を止め、教室を出てすぐのところに薫を連れ出します。
「橋本くん、何かあったみたいだった?」
「あの子、昔から勉強のことで何かあると荒れるんです。私、潤とは幼稚園の頃からの幼なじみで昔からよく見てきたんです。」
「じゃあ、今回も勉強のことで?」
「はい、この前の学力テストで何問か躓いたみたいです。でも、点数を聞いてみたら、志望校合格圏内だったんで大丈夫って言ったら落ち着きました。あの子、自分が出来てないことばかり目を向けちゃうんです。だから、できてることを認めてあげると安心するんです。」
「さすが、幼なじみ。本当に助かったわ。ありがとう。」
「どういたしまして。」
「給食、ゆっくり食べてね。」
ハルがそう言うと、薫は自分の席に戻りました。ハルは生徒の問題を自分ではなく、他の生徒が解決してくれたことに、少しばかり複雑な思いでいました。
放課後、ハルは森本先生に潤と薫のことについて話していました。
「そういうこともあっていいんじゃない?いくらあなたが若くても、生徒からみるとやっぱり大人なのよ。同い年同士じゃないと通じ合えないことだってあって当然よ。」
「そうですね。」
「生徒のことを思う気持ちは大事。でも、教師だって、何もかも解決できるわけじゃないの。そんな時はそっと見守ってあげるのも教師の努めよ。とりあえず、騒動が片付いたんだからよしとしましょ。」
「はい。」
ハルは森本先生の話に頷きました。森本先生の言う通り、騒動が落ち着いたということをプラスに捉えることにしたのでした。
「先生、潤、落ち着きました。」
「了解!ねぇ、岩橋さん。ちょっといい?」
そう言うと、ハルは箸を止め、教室を出てすぐのところに薫を連れ出します。
「橋本くん、何かあったみたいだった?」
「あの子、昔から勉強のことで何かあると荒れるんです。私、潤とは幼稚園の頃からの幼なじみで昔からよく見てきたんです。」
「じゃあ、今回も勉強のことで?」
「はい、この前の学力テストで何問か躓いたみたいです。でも、点数を聞いてみたら、志望校合格圏内だったんで大丈夫って言ったら落ち着きました。あの子、自分が出来てないことばかり目を向けちゃうんです。だから、できてることを認めてあげると安心するんです。」
「さすが、幼なじみ。本当に助かったわ。ありがとう。」
「どういたしまして。」
「給食、ゆっくり食べてね。」
ハルがそう言うと、薫は自分の席に戻りました。ハルは生徒の問題を自分ではなく、他の生徒が解決してくれたことに、少しばかり複雑な思いでいました。
放課後、ハルは森本先生に潤と薫のことについて話していました。
「そういうこともあっていいんじゃない?いくらあなたが若くても、生徒からみるとやっぱり大人なのよ。同い年同士じゃないと通じ合えないことだってあって当然よ。」
「そうですね。」
「生徒のことを思う気持ちは大事。でも、教師だって、何もかも解決できるわけじゃないの。そんな時はそっと見守ってあげるのも教師の努めよ。とりあえず、騒動が片付いたんだからよしとしましょ。」
「はい。」
ハルは森本先生の話に頷きました。森本先生の言う通り、騒動が落ち着いたということをプラスに捉えることにしたのでした。