テキストサイズ

はるのかぜ

第113章 入院しててもやっぱり教師

「ありがとう。お姉ちゃん、すごいね。」

「実はね、こう見えて私、中学校の先生なんだ。」

「へぇ。お姉ちゃんみたいな先生、私の学校にもいるといいのになぁ。」

「どうして?」

「だって、私の学校の先生、怖い先生ばっかりなんだもん。」

「そうなんだ。でも、厳しくしてくれるってことはそれだけ愛してくれてるって証拠よ。」

「そうかなぁ。」

「春菜ちゃん、お薬の時間よ。」

突然、看護師がやって来て、女の子に声をかけました。

「は〜い。」

女の子も看護師に返答します。

「お姉ちゃん、ありがとう。」

「どういたしまして。」

女の子はハルにお礼を言うと、自分の病室へと戻っていきました。

 この時ハルは、入院していながらも、改めて自分は教師なんだと実感したのでした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ