テキストサイズ

はるのかぜ

第119章 さようなら、教師の内海ハル

生徒を送り出してから数日後、ハルの湯島中学最終出勤日がやって来ました。まずは職員朝礼が行われ、山田校長より今年度で転勤や退職をする教員の紹介が行われました。

「それでは、今年度、転勤、並びに退職される先生方をご紹介します。まずは宮近先生です。先生は本校に6年間在席いただきましたが、この度、花抱(かほう)中学への移動となりました。では、宮近先生、一言お願いします。」

「私にとっては、この湯島中学が初任地でしたので、とても思い出深い6年間になりました。ありがとうございました。」

「続いて、七五三掛(しめかけ)先生です。本校に4年間在席いただきましたが、この度、夜夢(やむ)中学校へ移動となります。では、一言お願いします。」

「4年間お世話になりました。転勤先でも頑張っていきたいと思います。」

「続いて、藤ヶ谷先生です。本校に8年間在席いただきましたが、この度、青美(せいび)中等教育学校へ移動となります。では、藤ヶ谷先生お願いします。」

「私はこの度、中高一貫校への転勤となりました。中学生だけでなく、高校生も在席しているという、ある意味新しい世界へと踏み出すことになりました。これまでの経験を新しい世界でも最大限活かしていきたいと思います。」

「最後に内海先生です。本校には1年間在席いただきましたが、今年度いっぱいで退職ということになりました。では、内海先生お願いします。」

「皆さん、1年間でしたが、大変お世話になりました。大学出たばかりの未熟な教師だった上に、途中で体調を崩してしまい、ご迷惑をおかけすることも多々あったかと思います。でも、皆さんの支えがあったからこそ1年間頑張れたと思います。短い間でしたがありがとうございました。」

「以上、4名の方が湯島中学を去ることになりました。皆さん本当にお疲れ様でした。」

山田校長がそう言って朝礼を閉めると職員室中から拍手が沸き起こりました。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ