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はるのかぜ

第120章 冬の時代に入ったハル

教師を懲戒免職となったハルは完全に失業状態となりました。新しい仕事探しと、時折病院への通院をして過ごしていました。そんな中、ハルはふと達也のことを思い出し、自分の携帯電話からメールします。

「達ちゃん、久々に会いたい。今度、いつがお休み?」

仕事中なのか、すぐには達也から返信はありませんでした。

 その日の夕方、ようやく達也から返信が来ました。

「ごめん、遅くなって。今、仕事が終わったところ。次は日曜日が休みだよ。僕も予定がないからご飯でも行こうか?」

ハルもすぐに返信します。

「うん、行こう!」

 次の日曜日、ハルは達也に会うため近所の喫茶店へと向かいます。

「達ちゃん、お待たせ!」

ハルは、すでにお店に来ていた達也を見つけ、声をかけます。

「ハル!僕もちょっと前に来たばっかりだったんだ。」

「いらっしゃいませ。」

ハルが達也の前の席に座ると、すぐに店員がお冷とメニューを持ってきました。

「もう、何か頼んだの?」

「いや、本当に来たばかりだからまだだよ。だから、ハルもゆっくり決めなよ。」

「うん。」

ハルはメニューにしっかり目を通し始めます。

「達ちゃんはもう決めた?」

「うん。」

「じゃあ、頼もうか。すみません。」

ハルが店員を呼びます。

「お伺いします。」

「ミートスパゲッティ1つ。」

ハルが店員に伝えます。

「ハンバーグランチ1つ。」

達也も店員に伝えます。

「ミートスパゲッティとハンバーグランチですね。少々お待ち下さい。」

2人に確認を取ると店員は去って行きました。

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