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はるのかぜ

第128章 まだいける

初出勤日となった達也は仁(じん)の兄、聖(こうき)に連れられ、訪問サポートの予約先へと向かいました。仁は早速、チャイムを押します。

「はい。」

中から応答がありました。

「訪問サポートTTRの吉澤です。」

聖の声を聞くと、ドアが開き、その家の婦人が出てきました。

「あぁ、お待ちしてました。」

「すみません、今日、研修中の新入社員がおりまして、同席させても大丈夫ですか?」

「どうぞ。」

婦人は快く受け入れてくれました。

「ありがとうございます。じゃあ、上がろう。」

聖がそう言うと、達也も後に続きます。

「今回のサポート希望内容はインターネットが接続できないとのことでよかったですか?」

早速、聖は婦人に尋ねます。

「はい。2、3日前から急にです。」

「じゃあ、ご自宅内の環境から詳しく見させていただきますね。」

そう言うと、聖はインターネットの関連する機器の状態を細かく見ていきます。ある程度、状況が確認できたら、聖は持ってきた社給のタブレットを取り出します。

「基本的にこのタブレットは常に持ち歩いておいて、ネットで調べながら解決に向けてサポートしていくんだ。あと、調べてもどうしてもわからない場合は会社に電話して、上の人の指示を仰いでもいいよ。」

聖は達也にもしっかりと説明していきます。同時に訪問先で起きてる事象をしっかりと調べていきます。

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