はるのかぜ
第13章 夢を壊さないで
その日の夕方、ハルは学校から帰り、自分の部屋へと入りました。しばらくすると、ドアをノックする音が聞こえ、弥生が入ってきました。
「ハル、あんたまだ高校受けるつもりなの?」
「まぁ、受けたいとは思ってる。」
「自分が起こしたことの重大さはわかってるの?」
「もちろん。」
「内申に響いて、落ちる可能性は高いわよ。それも、わかってる?」
「もちろん。」
「ただ、あれからハルは真面目に頑張ってるのよね。今日ね、授業の空き時間、柳沢先生が心配してうちに来てくださったのよ。」
「えっ、柳沢先生が?」
「そうよ。あれからハルは一生懸命頑張ってるっておっしゃってたわ。柳沢先生、ハルのために本当に親身になってくださってるわ。あんな先生、なかなかいないわよ。」
ハルは頷きます。
「合格はできないかもしれないわ。でも、柳沢先生、力になってくださるみたいよ。ハルはやる気なのよね。」
「うん。」
「じゃあ、やるだけやってみなさい。書類、もうすぐ出さなきゃいけないんでしょ。」
弥生のその言葉を聞いたハルは、机の引き出しの中から学校に提出するための書類を取り出しました。
「志望校だけど、改めてハルに言っておくわよ。塾での面談の時、ハルの将来のことを見据えて、正木先生は青美高校がいいとおっしゃってたの。成績だけを切り取ってみると確実に行けるのはやっぱり青美みたいよ。どうするハル?」
しばらく、沈黙が続きます。淡巻に行くか青美に行くかハルの頭の中ではなかなか整理がつきません。有紀と一緒に楽しい高校生活を送りたい。でも、自分は問題行動を起こし、内申書はマイナス評価となっているかもしれない。ハルの頭の中にはいろんな思いが渦巻きます。そして、遂にハルは口を開きます。
「やっぱり、将来のこと大事よね。それに、私、成績で勝負するしかないのよね。だったら、私、青美を受ける。」
こうして、ハルの志望校はようやく決まったのです。
「ハル、あんたまだ高校受けるつもりなの?」
「まぁ、受けたいとは思ってる。」
「自分が起こしたことの重大さはわかってるの?」
「もちろん。」
「内申に響いて、落ちる可能性は高いわよ。それも、わかってる?」
「もちろん。」
「ただ、あれからハルは真面目に頑張ってるのよね。今日ね、授業の空き時間、柳沢先生が心配してうちに来てくださったのよ。」
「えっ、柳沢先生が?」
「そうよ。あれからハルは一生懸命頑張ってるっておっしゃってたわ。柳沢先生、ハルのために本当に親身になってくださってるわ。あんな先生、なかなかいないわよ。」
ハルは頷きます。
「合格はできないかもしれないわ。でも、柳沢先生、力になってくださるみたいよ。ハルはやる気なのよね。」
「うん。」
「じゃあ、やるだけやってみなさい。書類、もうすぐ出さなきゃいけないんでしょ。」
弥生のその言葉を聞いたハルは、机の引き出しの中から学校に提出するための書類を取り出しました。
「志望校だけど、改めてハルに言っておくわよ。塾での面談の時、ハルの将来のことを見据えて、正木先生は青美高校がいいとおっしゃってたの。成績だけを切り取ってみると確実に行けるのはやっぱり青美みたいよ。どうするハル?」
しばらく、沈黙が続きます。淡巻に行くか青美に行くかハルの頭の中ではなかなか整理がつきません。有紀と一緒に楽しい高校生活を送りたい。でも、自分は問題行動を起こし、内申書はマイナス評価となっているかもしれない。ハルの頭の中にはいろんな思いが渦巻きます。そして、遂にハルは口を開きます。
「やっぱり、将来のこと大事よね。それに、私、成績で勝負するしかないのよね。だったら、私、青美を受ける。」
こうして、ハルの志望校はようやく決まったのです。