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はるのかぜ

第22章 ハルと数学

「じゃあ、今度はこっちの問題はどうかって言うと、(4x+1)(5x+3)の答えは20x2乗+17x+3。さっきと同じ要領で見ていくと、20は4×5、3は1×3、そして17は12+5で計算したわよね。12は4×3、5は1×5。」

「本当だ、さっきと同じ位置の数字で計算すれば答えになってる!」

「でしょ。これで、(ax+b)(cx+d)=acx2乗+(ad+bc)x+bdって関係が成り立つことがわかったわよね。」

「うん。」

「じゃあ、いよいよ本題。この公式に当てはめて因数分解してみましょう。」

「そうだね。」

「4x2乗-8ax-5a2乗の因数分解だけど、この公式を活用すると、最初の項は()の先頭同士をかけたもの。それから一番後の項は()の後の項同士をかけたものになってるわよね。だから、まず因数分解するときは一番前と後の項に着目するの。ちなみに今回は先頭の数字は4だけど、答えが4になるかけ算って何がある?」

「えーっと、1×4、あと、2×2。」

「そうね。それから一番後ろの項だけど、かけて-5a2乗になると言えばどんな式が考えられる?」

「えーっと-5a2乗だから、まず(-a)×5、あとはa×(-5a)。」

「そうね。じゃあ、あとはどうするかって言うと、真ん中の項の値は()の内側同士と外側同士をかけて、それを足したものになってるのよね。だから、さっき、出したかけ算の組み合わせで試してみるの。例えば、1×4と(-a)×5の組み合わせでやってみるわね。この因数分解をするときはまず出したかけ算の組み合わせをそれぞれこうやって縦に書くの。そして、この縦に書いた数字をこうやってたすき掛けすると4×aで4a、1×(-5a)で-5a。この2つを足すとどうなる?」

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