はるのかぜ
第23章 彦島を巡る旅
高校生活最初のある秋の日、ハルたちは体育の授業なのになぜか教室に集合するように声がかかりました。理由は直前に迫った学校行事、彦島ウォークの説明のためです。早速、体育の森耕陽先生が説明します。
「来週はいよいよ、彦島ウォークだ。この中にも彦島に住んでる人もいるとは思うが、大半の人は彦島以外から来ていると思う。だからこそ、彦島をもっと知ってもらおうということで、この行事を実施している。初めて彦島を歩き回るという人には是非楽しんでもらいたい。よし、じゃあ、まずはコースを照会する。」
そう言うと、森先生は彦島の地図を黒板に貼りました。
「まず、我々青美高校はここだ。いつものように坂を下ってもらうが、坂の途中のここで左に曲がる。で、一旦こっちの方向に進んでもらう。よし、じゃあ、高橋、これ何て読むかわかるか?」
「えっ?かいしきょう?」
有紀のその発言にいつものごとく、教室は笑い声に包まれます。
「まぁ、普通はそう読んでもおかしくはないよな。よし、なら城島、彦島に住んでるお前なら読めるよな。」
「海士郷(あまのごう)です。」
「そう、海士郷だ。この海士郷で折り返してもらってから今度はこっちの田の首方面へ向かってもらう。そして、ここの彦島霊園の入り口まで行って、ここを折り返してから学校を目指してもらう。途中の動きは我々教員が巡回をする。問題行動等は見つけ次第、反省文を書いてもらうので、終始きちんとやるように。じゃあ、当日は班ごとに別れて行動してもらうから、今から班を決めてくれ。」
森先生のその一声で、生徒たちは班決めの作業に入りました。ハルは、有紀、愛、ミカ、彩と同じ班になりました。メンバーが決まったところで、今度は班長を決める作業に入ります。
「じゃあ、班長誰にする?」
最初の一声は彩でした。
「ハルがいいんじゃない?」
そう言ったのは有紀でした。
「いやぁー、私は彦島詳しくないもん。ここは彦島在住のミカがいいんじゃないの?」
ハルは班長になることを拒みました。
「私、人を引っ張るの苦手だもん。」
そう言ってミカも拒みます。
「やっぱり、ハルしかいないよ!」
愛が再びハルを推薦します。
「来週はいよいよ、彦島ウォークだ。この中にも彦島に住んでる人もいるとは思うが、大半の人は彦島以外から来ていると思う。だからこそ、彦島をもっと知ってもらおうということで、この行事を実施している。初めて彦島を歩き回るという人には是非楽しんでもらいたい。よし、じゃあ、まずはコースを照会する。」
そう言うと、森先生は彦島の地図を黒板に貼りました。
「まず、我々青美高校はここだ。いつものように坂を下ってもらうが、坂の途中のここで左に曲がる。で、一旦こっちの方向に進んでもらう。よし、じゃあ、高橋、これ何て読むかわかるか?」
「えっ?かいしきょう?」
有紀のその発言にいつものごとく、教室は笑い声に包まれます。
「まぁ、普通はそう読んでもおかしくはないよな。よし、なら城島、彦島に住んでるお前なら読めるよな。」
「海士郷(あまのごう)です。」
「そう、海士郷だ。この海士郷で折り返してもらってから今度はこっちの田の首方面へ向かってもらう。そして、ここの彦島霊園の入り口まで行って、ここを折り返してから学校を目指してもらう。途中の動きは我々教員が巡回をする。問題行動等は見つけ次第、反省文を書いてもらうので、終始きちんとやるように。じゃあ、当日は班ごとに別れて行動してもらうから、今から班を決めてくれ。」
森先生のその一声で、生徒たちは班決めの作業に入りました。ハルは、有紀、愛、ミカ、彩と同じ班になりました。メンバーが決まったところで、今度は班長を決める作業に入ります。
「じゃあ、班長誰にする?」
最初の一声は彩でした。
「ハルがいいんじゃない?」
そう言ったのは有紀でした。
「いやぁー、私は彦島詳しくないもん。ここは彦島在住のミカがいいんじゃないの?」
ハルは班長になることを拒みました。
「私、人を引っ張るの苦手だもん。」
そう言ってミカも拒みます。
「やっぱり、ハルしかいないよ!」
愛が再びハルを推薦します。