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ある朝のことでした。青美高校の職員室に日頃は見慣れぬスーツ姿の男性が居ました。その男性が緊張した表情を浮かべていると別の男性が肩を叩きました。

｢久しぶり、大分緊張してるみたいだなぁ。｣

｢森先生、お久しぶりです。そうですね。初めて生徒と会うとなると…。｣

声をかけたのは森耕陽先生でした。どうやら森先生とその男性は久々に再会したようです。

「まぁ、お前なら大丈夫だよ。堂々と胸を張っていけ。」

「はい。」

そんなやり取りをしていると、チャイムが鳴り、職員室にいた教師が一斉に立ち上がりました。

「おはようございます。職員朝礼を始めます。まずは今日から来られる教育実習生のご紹介から始めます。先生、お願いします。」

校長先生のその一声で職員朝礼が始まりました。

「おはようございます。今日から教育実習生としてお世話になります、松岡州和(くにかず)と言います。私自身もこの青美高校を4年前に卒業しましたが、その時と職員室の雰囲気も随分変わっていて緊張しています。ご迷惑をおかけすることも多々あると思いますが、2週間、どうぞよろしくお願いします。」

そう、見知らぬ男性とは、教育実習生の松岡州和(くにかず)先生だったのです。

職員朝礼が終わると、国分先生が松岡先生に声をかけました。

「じゃあ、先生、行きましょう。」

「はい。よろしくお願いします。」

松岡先生は国分先生に連れられ教室へと向かいました。