はるのかぜ
第1章 教師を目指す第一歩
ある日、ハルは前田先生の相談室のドアをノックしました。
「はい!」
中から前田先生の声がします。ハルはその返答を聞いてドアを開けました。
「あら!ハルじゃないの。珍しいわね。どうしたの?」
「真美に勧められて来てみました。」
「あら、そうなの。そこに座って。」
前田先生はハルを空いている椅子に座らせました。
「何か悩みでもあるの?」
「先生、私、放送部やめようかなあって思ってます。」
「どうして?」
「先生も知ってるでしょ。この前、私、声裏返っちゃったの。あれ以来、学校中のみんなが、私のことからかってるみたいで。」
「あぁ、あの時の。でも、あれはあなたがわざとやった訳じゃないでしょ。」
「もちろん。」
「だったら、そんなことでやめちゃうの、勿体ないと思うわよ。それにね、私はハルの放送好きだなぁ。」
「えっ!」
「ハルの放送はね、他の人とは違うのよ。すごくはきはきしてて聞き取りやすいし、何より声もきれいだしね。ちなみにこう思ってるのは私だけじゃない。職員室でも話題なのよ。みんながからかうのは、私からも他の先生に協力仰いでみる。もうすぐ体育祭もあるじゃない。体育祭は放送部の活躍の場でもあるのよ。ハルなら絶対輝ける。胸はってやってちょうだい。私、楽しみにしてるから。」
ハルは笑顔で頷きました。そして、この時ハルは自分も教師になってみたいという思いを抱き始めたのでした。
「はい!」
中から前田先生の声がします。ハルはその返答を聞いてドアを開けました。
「あら!ハルじゃないの。珍しいわね。どうしたの?」
「真美に勧められて来てみました。」
「あら、そうなの。そこに座って。」
前田先生はハルを空いている椅子に座らせました。
「何か悩みでもあるの?」
「先生、私、放送部やめようかなあって思ってます。」
「どうして?」
「先生も知ってるでしょ。この前、私、声裏返っちゃったの。あれ以来、学校中のみんなが、私のことからかってるみたいで。」
「あぁ、あの時の。でも、あれはあなたがわざとやった訳じゃないでしょ。」
「もちろん。」
「だったら、そんなことでやめちゃうの、勿体ないと思うわよ。それにね、私はハルの放送好きだなぁ。」
「えっ!」
「ハルの放送はね、他の人とは違うのよ。すごくはきはきしてて聞き取りやすいし、何より声もきれいだしね。ちなみにこう思ってるのは私だけじゃない。職員室でも話題なのよ。みんながからかうのは、私からも他の先生に協力仰いでみる。もうすぐ体育祭もあるじゃない。体育祭は放送部の活躍の場でもあるのよ。ハルなら絶対輝ける。胸はってやってちょうだい。私、楽しみにしてるから。」
ハルは笑顔で頷きました。そして、この時ハルは自分も教師になってみたいという思いを抱き始めたのでした。