はるのかぜ
第32章 悪夢が再び
「ハル、あんた理学部目指そうとしてるの?」
「まぁね、数学好きだし。」
「数学なんか勉強して何になるのよ。」
「えっ?」
「あのね、ハル。進学するなら後々のことを考えて進学しなさい!理学部なんか行ったって、取れる資格なんかほとんどないし、就職先だって少ないし。」
「でも、大学行くなら好きなことを勉強したほうがいいってみんなも言ってるし。」
「好きなことやっても、その後働けなければ意味がないじゃないの。」
「仕事のことは大学入ってから考えればいいでしょ。まだ4年も先のことなんだから。」
「4年なんてあっという間に経つのよ。そう言うことは早いうちから考えておかなければいかないの。大学卒業してから無職だなんて、さすがにそこまでは面倒見きれないからね。」
「結局、家庭の事情を話に出すわけね。なんか、頭が痛くなってきたわ。ちょっと、休ませて!」
「ハル…。」
そう言うと、ハルはベッドに横たわりました。その様子を見た弥生は何も言えず、ハルの部屋から出ていきました。そして、ハルの頭の中には中学生の時に経験した、弥生とのあの悪夢が蘇ったのでした。
「まぁね、数学好きだし。」
「数学なんか勉強して何になるのよ。」
「えっ?」
「あのね、ハル。進学するなら後々のことを考えて進学しなさい!理学部なんか行ったって、取れる資格なんかほとんどないし、就職先だって少ないし。」
「でも、大学行くなら好きなことを勉強したほうがいいってみんなも言ってるし。」
「好きなことやっても、その後働けなければ意味がないじゃないの。」
「仕事のことは大学入ってから考えればいいでしょ。まだ4年も先のことなんだから。」
「4年なんてあっという間に経つのよ。そう言うことは早いうちから考えておかなければいかないの。大学卒業してから無職だなんて、さすがにそこまでは面倒見きれないからね。」
「結局、家庭の事情を話に出すわけね。なんか、頭が痛くなってきたわ。ちょっと、休ませて!」
「ハル…。」
そう言うと、ハルはベッドに横たわりました。その様子を見た弥生は何も言えず、ハルの部屋から出ていきました。そして、ハルの頭の中には中学生の時に経験した、弥生とのあの悪夢が蘇ったのでした。