はるのかぜ
第35章 これは本当に春なのか?
長瀬先生と話した日の夜、なんとなく気まずい雰囲気の中、弥生とハルは進路のことについて話していました。
「今日、長瀬先生から電話がかかって来たわ。本当にもう時間がないっておっしゃってたわよ。」
弥生の言葉を聞いたハルは、長瀬先生からのこの一言を思い出しました。
「高校は3月には嫌でも卒業しないといけないしね。進学先や就職先がないまま高校卒業ってことだけは先生としては避けたいと思ってるの。」
ハルは必死の思いで考えます。大学へ進学できるという道はある。しかし、それはハルが真から好きな世界ではない。でも、この進学という道を失うと、ハルにはもう道がないかもしれない。しばらくして、迷いに迷ったハルはようやく口を開きます。
「やっぱり私、進学したい。金愛大学でも、大学に行けるならば。」
「わかったわ。」
弥生も笑顔で答えます。
翌日、ハルは職員室に居る長瀬先生を訪ねました。
「先生。」
「あら、ハル!」
「色々お騒がせしましたが、母と話し合って、金愛大学の情報工学部を受験したいと思います。」
「あら、なんとか決まったのね。じゃあ、金愛なら指定校推薦があるから、願書準備しておくわね。」
「よろしくお願いします。」
数日後、休み時間にハルは長瀬先生に呼ばれました。
「はい、これが金愛大学の指定校推薦の願書よ。試験の内容なんだけど、その中に入ってる志望動機を書いて送るだけだそうよ。ただね、この志望動機こそ、しっかり書くべきことを書いておかないと合否を大きく左右することになるの。一応下書き用に用紙をコピーしておいたから、まずはこれに自分で書いてみて。」
「わかりました。」
「今日、長瀬先生から電話がかかって来たわ。本当にもう時間がないっておっしゃってたわよ。」
弥生の言葉を聞いたハルは、長瀬先生からのこの一言を思い出しました。
「高校は3月には嫌でも卒業しないといけないしね。進学先や就職先がないまま高校卒業ってことだけは先生としては避けたいと思ってるの。」
ハルは必死の思いで考えます。大学へ進学できるという道はある。しかし、それはハルが真から好きな世界ではない。でも、この進学という道を失うと、ハルにはもう道がないかもしれない。しばらくして、迷いに迷ったハルはようやく口を開きます。
「やっぱり私、進学したい。金愛大学でも、大学に行けるならば。」
「わかったわ。」
弥生も笑顔で答えます。
翌日、ハルは職員室に居る長瀬先生を訪ねました。
「先生。」
「あら、ハル!」
「色々お騒がせしましたが、母と話し合って、金愛大学の情報工学部を受験したいと思います。」
「あら、なんとか決まったのね。じゃあ、金愛なら指定校推薦があるから、願書準備しておくわね。」
「よろしくお願いします。」
数日後、休み時間にハルは長瀬先生に呼ばれました。
「はい、これが金愛大学の指定校推薦の願書よ。試験の内容なんだけど、その中に入ってる志望動機を書いて送るだけだそうよ。ただね、この志望動機こそ、しっかり書くべきことを書いておかないと合否を大きく左右することになるの。一応下書き用に用紙をコピーしておいたから、まずはこれに自分で書いてみて。」
「わかりました。」