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はるのかぜ

第47章 準備は着実に進む

部会終了後、部室に残っていた遊と慎吾が話していました。

「山下さん、ハルのことよろしくね。あの子本当にプレッシャーに弱いから。」

「ちょっと、ウッチー。お父さんみたい。」

遊が笑いながら言いました。

「だって、あの子とずっと練習してたから。でも、プレッシャーに弱いのは本当。さっきも、メインって決まった時、魂の脱け殻みたいな顔してただろう。」

「確かにそうね。わかった。私も引き受けた以上、責任持ってフォローするわ。」

数日後、ハルと達也と遊は3人で部室に集合します。

「お疲れ様です。」

部室のドアを開け、遊の姿を見たハルが挨拶をします。

「あっ、お疲れ。」

「すみません。お待たせしまして。」

「大丈夫、大丈夫。私もちょっと前に来たばっかりだから。それに、達ちゃんもまだ来てないし。」

遊がそう言うと、再び部室のドアが開きました。

「達ちゃん!」

達也の姿を見たハルが言いました。

「お疲れ様です。」

「お疲れ、達ちゃん。よし、じゃあ全員揃ったわね。早速、打ち合わせしよう。」

遊は上級生として1年の2人を引っ張ります。

「じゃあ、まずは番組の構成ね。もう、O.Aとか聞いたことあると思うから、多少は知ってると思うけど、うちの番組はオープニングとフリートーク、後は最後にエンディングがあって、間には2人それぞれのコーナーが入るって構成。ちなみに、フリートークはコーナーの間に入れてる曜日もあれば、エンディングの前に入れてる曜日もあって、この構成も曜日ごとで自由に決めてるのよ。」

「どっちがやり易いんですかね?」

達也が尋ねました。

「そこは人それぞれみたいよ。番組を進行する人のやり易さ。」

「それをやるの私ですよね。」

ハルが自信無さそうに答えます。慎吾の言葉を思い出した遊はすぐさまハルを元気付けます。

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