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瑠奈。

第9章 愛情表現

失敗した…
無理して悪を演じ、上手く懐に入ったつもりが、コンプレックスの塊で嫉妬心の強い妻に反感を買ってしまった…
懐に入るどころか、出禁を食らってしまった…

急いで高山警部補の部屋に向かったが、警部補は不在だった為、部屋の隅で落ち込んでいた。

暫くして高山警部補が帰ってきた…
どうやら先に橘の事務所で事情を聞いてきたらしく
代わりに謝罪をして戻ってきたらしい。

橘組長の言い分は、妻の手前いいように変えられていて完全に一方的に悪者にされた瑠奈…
高山警部補に素直に事の一部始終を話すと高山は黙って聞いてくれて、たった一言…

高山『バカだなぁ〜瑠奈』

と笑って言ってから、

高山『しばらくは橘の事務所に近付くな!それより腹減った。飯にしてくれ』

小泉「はいっ!」

瑠奈は自分の居場所がココにあることに幸せを感じ、張り切って料理を作った。

ーーー後日、高山警部補が橘の事務所の方に向かうのをみてつい後を追ってしまった。

事務所の入り口で聞き耳を立てていると、やはり高山警部補が橘夫妻に詫びを入れている。
しかし、どうしてそうまでして橘に取り入っているのか不思議に思っていると、どうやら本当に兄弟のように慕っているようだった…

自分には分からない何かがあっての関係性なのだろうと思い直していると、安易に暴走した自分が恥ずかしくなり申し訳無くて目に涙を溜めて部屋に飛び込んだ。

小泉「自分みたいな新人がご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした!」

深々と頭を下げて。

高山『小泉巡査!来たのか』

すると橘の妻が別人のように落ち着いた話し方で…

橘(妻)『こちらこそ、ごめんなさいね〜』

何故かすんなり許された。
高山警部補は気付いていないようだったが、橘の妻は明らかに高山警部補に色目を使っていた…
それはそうだろう。隣りの気の小さい頼りない名ばかり組長よりも高山警部補の方が男らしく、それに立派なモノを持ち、アレが上手で、比べ物にならないくらい素敵だからだ。

ひとまず橘夫婦とは和解したが、表面的には瑠奈を許した橘の妻の目は笑っていなかった…嫉妬心をひしひしと感じた

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