愛はメロデイにのって
第1章 愛は、メロディにのって
4
幸い、なつみちゃんの指の骨は折れておらず、打撲傷と切り傷という診断でした。
なつみちゃんのお母さんも、わたしに迷惑をかけましたと言い、話のわかる方でした。
「滝川さん
ありがとうございました」
「いえ
なつみちゃん
骨が折れていなくて
よかったですね」
「はい
わたしだけでしたら
救急車を呼んでいたと思います
ほんとに
ありがとうございました」
「先生
私にお礼をしたいと思っているでしょう?」
「はい
もちろんです」
「断るのもあれですから
そのお礼がわりに
食事に付き合ってください」
「はい
そんなことでいいのでしたら」
わたしは、なつみちゃんの怪我というアクシデントがなくても、望さんに親近感を持っていたので、食事は、わたしから誘いたいくらいでした。
食事をするのが、それから何回か続きました。
わたしたちは、
「百合さん」
「望さん」
と、呼びあうようになりました。
わたしは、父が和歌山で代々続いている材木商をしていること、わたしが東京の音楽大学を卒業したこと、東京でピアノ教室を開きたかったが、父が関西でなければ駄目だといったことなどを話しました。
「それで
大阪で」
「はい」
「よかった」
「えっ」
「そのおかげで
百合さんと出会えた」
「そうですね
父に感謝しなきゃ」
「百合さんは
お嬢さまなんだ」
「そんなことありません
ちょっとだけ広く商売をしているだけですから」
幸い、なつみちゃんの指の骨は折れておらず、打撲傷と切り傷という診断でした。
なつみちゃんのお母さんも、わたしに迷惑をかけましたと言い、話のわかる方でした。
「滝川さん
ありがとうございました」
「いえ
なつみちゃん
骨が折れていなくて
よかったですね」
「はい
わたしだけでしたら
救急車を呼んでいたと思います
ほんとに
ありがとうございました」
「先生
私にお礼をしたいと思っているでしょう?」
「はい
もちろんです」
「断るのもあれですから
そのお礼がわりに
食事に付き合ってください」
「はい
そんなことでいいのでしたら」
わたしは、なつみちゃんの怪我というアクシデントがなくても、望さんに親近感を持っていたので、食事は、わたしから誘いたいくらいでした。
食事をするのが、それから何回か続きました。
わたしたちは、
「百合さん」
「望さん」
と、呼びあうようになりました。
わたしは、父が和歌山で代々続いている材木商をしていること、わたしが東京の音楽大学を卒業したこと、東京でピアノ教室を開きたかったが、父が関西でなければ駄目だといったことなどを話しました。
「それで
大阪で」
「はい」
「よかった」
「えっ」
「そのおかげで
百合さんと出会えた」
「そうですね
父に感謝しなきゃ」
「百合さんは
お嬢さまなんだ」
「そんなことありません
ちょっとだけ広く商売をしているだけですから」