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また会える日まで

第1章 その時は突然に

Nside


リーダーを車に乗せて、俺も隣に乗り込む。

辛い思いさせてたんだなって思ったら

自然と涙が溢れてきた。







そんな俺の涙を大野さんは乱暴に拭って、

笑っていた。




そんなリーダーについていこうって思えたんだ。






『今、目の前にある事を頑張れないやつが、何を頑張れるんだ』




デビューしてまだ間もない頃

5人で話し合った時にリーダーが言った言葉。








俺はこの言葉を信じて、今までついてきた。


だからこそ、辛い時は辛いって言って欲しいし、苦しい時は苦しいって言って欲しい。



隣でまっすぐ前を見据える大野さんの横顔はあまりにも綺麗で

余計に涙が溢れてきた。




涙は枯れることを知らず

次々流れてきて・・・




きっと大野さんは


知らないふりをしてくれていたのかな。


ズルイよな。



.






.






.




病院に着くと、裏口の方に通されたので

大野さんの肩を支えながら部屋まで向かう。






看護師「少しだけお待ちください。もう少ししたら呼びに来ますからね。」


そう言い残すと看護師さんは

パタパタとスリッパを鳴らし診察室に戻っていく。






智「ニノ、ありがとね。心配かけてごめんな」


「いいんですよ!だいたい、いつからおかしかったんですか??」


智「んー、1ヶ月より前かな…」


「そんなにほかっといたんですか!忙しかったですけど、体が資本なんですから…私たちの仕事は。」


智「うん、ごめん…ただの疲れだと思ってたからさ」







コンコン、







看「大野さん、では、参りましょうか。」









リーダーと診察室へ向かった。

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