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また会える日まで

第1章 その時は突然に

Nside




車の中で大野さんから

病気について聞かされた。








「骨肉腫」って言うガンらしい。









大野さんが声を必死に絞り出して


ぽつり、ぽつりと話す姿をじっと見つめていると








自然と涙が溢れてきた。








「大丈夫」って、何の根拠もない言葉しかかけられない自分に嫌気が差す。









話してる途中、大野さんの手にグッと力が入る。

爪が白くなるくらい、グッと入ってるから




そっと包み込んだ。







リーダーも、力が入ってることに気づいてなくて、俺か包み込むとスッと力が抜けていった。









「・・・辛かったね」


「大丈夫」


「絶対治るよ」







そんな言葉を並べても、リーダーの心の中にある

恐怖とか、悲しみとか





そういうの全然取り除いてあげられないと思うけど







今俺に出来るのはこれくらいしか無いから。
















しばらくすると大野さんの家に着いた。

大野さんが先に降りていき

一人になった車内で俺は




1人、静かに泣いていた。

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