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銀河巡礼

第8章  六の月




摩天楼の谷間に架かる橋


その冷たい欄干にもたれ

ネオンを映す川面へと

吐息をひとつ投げ入れる


広がる波紋

水底へ沈む感情

居待ちの月が空にのぼる



わたしは指先で髪をはらい

踵をかえし歩きだす


シネマのヒロインを演じるように…






(了)


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