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銀河巡礼

第8章  六の月




ふるふるふる

濃緑の葉が 嬉しげに踊る


ほろん ほろん

アジサイが体を揺らし笑う



人は傘の中うつむいて

丸くうずくまるのは雀たち



窓辺にたたずみ

猫がみつめる梅雨の景色は

いつもより

ほんの少し

ゆるやかな時が流れている






(了)



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