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銀河巡礼

第9章  七の月




右へ傾く

左へ揺れる

渡りはじめた長い吊り橋は

中ほどでついに 足をすくませた


眼下には

嘲笑うように流れつづける深い川

上がるしぶきが風を濡らす


躊躇い 惑い

踏み出すには遠い一歩に

対岸からそらした目を瞑れば…



鳴り響く時計のベルが

うつつの朝に引きもどす






(了)


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