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銀河巡礼

第10章  八の月




風船を、もらってしまった…

当たり前のように


ほころぶ口元のまま

見上げる景色は明るんで

いつもは取り澄ました摩天楼も

片目を瞑ってみせる



どこへ ゆこうか

なにをしようか



軽くステップを踏みながら

僕は

人波に逆らい歩き出す


時間を巻き戻すために






(了)


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