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銀河巡礼

第3章 三の月




綻びかけた木蓮の

はやる思いをなだめるように

季節が少し 後ずさりした朝

カップからあがる湯気も濃く白い


ラジオから流れる

懐かしい歌に振り向けば

合わせて口ずさむ君の髪が

肩で踊っている



変わりなく

けれど 新しい一日が

小さな世界に息づき始める






(了)


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