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銀河巡礼

第3章 三の月




眠りに就いた劇場で

僕の座るはずだった座席も闇のなか



静まり返ったオーケストラボックス

目を閉じたままのスポットライト…


幻の喝采が

行き場をなくしてさ迷いつづける



僕は

時間を追い越せず

閉じ込めた歓声をもてあます






(了)


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