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銀河巡礼

第1章 一の月




あなたの部屋へ帰り着き
旅装をときながら
ひとつひとつを思い出す

列車の動き始めのかるい眩暈
どこかよそよそしい昔馴染みの街
あの日と同じ 川面を流れる薄い朝霧


あなたをいつも感じていた

あなたはいつも そばにいた…



ひとりではない私の中で
新たな時計が
今 おずおずと動きはじめる






(了)


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