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銀河巡礼

第4章  四の月




少年が貰ったコインからは

異国の匂いがした


見知らぬレリーフ

いびつにすり減った輪郭



その人に 道を教えただけだった

困り顔が目についただけだった


けれど…





かつての少年は

砂漠のただ中で 金色の地平を見つめている


コインに刻まれた記憶を探しながら






(了)


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