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意地悪なご主人様の専属メイド

第1章 Love♡1





ずっと背中をさすってくれた医師は
どこかで、会っている気がした。



「…吸って、吐いて大丈夫だから。」



「…」



薬を、吸入してだいぶ落ち着いたとき



「胡花ちゃん」



ぎゅっと抱きしめられた。


「…?」



一瞬で、何が起きたか理解するのに
時間はかかったけれど。


わたしを抱きしめる医師の腕がだんだんと

強くなるのを覚えた。


「よかった。もう、大丈夫」


声が優しく、しっかりしていて。
心の奥の奥まで届いてくすぐったい。



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