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僕らの青春は始まったばかり

第1章 発見

「今日の授業は、ここまで」

僕の声と同時にチャイムがなった

キーンコーンカーンコーン

日直がだるそうに挨拶をし、それに重なるように、生徒たちの挨拶が、モヤモヤと、理科室に漂う

ほらもっと、シャキッと挨拶!!

とか、普通の先生ならそういうかもだけど、僕は、挨拶なんてどうでもいい

ただ、早く生徒がこの理科室から出て言って欲しいと、願うだけだ

「ほらー、早く出てー、次の授業遅れるよー」

パンパンと手を叩く

生徒たちは、次は体育だ なんて喜びながらそそくさと、理科室を後にする


早く、早く、と思いながら、僕は、生徒たちの使っていたルーペを、戸棚にしまう

そして
「失礼しました」
と、礼儀の正しい学級委員長が理科室の扉を閉めた

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