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僕らの青春は始まったばかり

第3章 やきもち

ジリリリリ

うるさい目覚まし時計で、目が覚める

5時30か、、、、

昨日伊坂と握っていた手は、いつの間にか離れていたようだ、

ずっと握りながら寝ていたかったな、、

って、寝起きだから頭がおかしくなったのか!?

伊坂のことを、恋愛対象(?)として意識し始めている僕がいる、、、
いやまぁ、一応伊坂は彼女(彼氏)? なんだろうけどさ、伊坂にとったらこういうのは遊びみたいな感じだし、、、
っていうか伊坂の気分次第で、あの動画を拡散される可能性だってあるし、
伊坂に悠長に恋してる暇なんてないんだぞ!


僕は、伊坂が起きないようにこっそりと、ベッドをぬけだす

リビングにおりていつも通り朝ごはんを作る

伊坂は、パン派なのかな?ご飯派なのかな?
なんて考えると、自然と笑みがこぼれる

ってか何時に起こせばいいんだろう?
そう思った時


トントン

階段を降りてくる音がした

「あぁ、おはよう伊坂」

「おはようせんせー、」

伊坂は、ふわぁと、あくびする

頭には寝癖が、、


触ってやりたい、撫でてやりたい、という欲望を無理やり心の奥へと抑え込む

伊坂は、椅子に座ってスマホをやりだす

細くて長くて、綺麗な指が、スっスっと、動く

その一つ一つの動作が美しく、つい見とれてしまう、、

「朝ごはん何?」

伊坂が、そう言って顔をあげると、僕と目が合う

僕は慌てて目を逸らしてフライパンに集中しているふりをする

「目玉焼きと、牛乳と、パン」

「先生 パン派なんだ、」

伊坂が、身を乗り出して言う

「伊坂はどっちなの?」

「俺、朝ごはん適当だよ、食べる時もあれば食べない時もあるし」

「それじゃあ、体に良くないよ?」

僕は、おかずを皿に移し替える

「大丈夫だよ、ってか美味しそー、」

伊坂は、僕の元へかけよると、お皿を机に運んでくれた

「いただきまーすっ、」

伊坂は、僕を待たずに、パクパクと食べ始める

「飲み物、何飲むの?」

「何がある?」

「牛乳、コーヒー、紅茶、麦茶、水、」

僕が淡々と答えると、伊坂は、子供みたいに、

「牛乳!」
と答えた

可愛いな、

なんてふと思ってしまう自分がいる

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