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ワルキューレの朝ごはん

第1章 鮮烈な裸身

タミコとカノンの裸身、それは誰しもが知っているはずの世界(ミンコフスキー空間)を不意に

住所もなく名前もなく顔もない「のっぺらぼう」的な環境
(異世界)へと変容させてそしてそれと向かい合う存在にその白痴の表情を共有せよと迫る愚鈍な残酷さとも云うべきものだ。

(互いに手を携えて白痴の道を歩む他あるまい、、、)

そこには欠落やらすきま風やら距離と云った受身の消極性など何一つなく凡て充実している。

(パラダイス!不信心者の)

そして行動の規範としての常識を無効にしながら視線から距離感を奪うべく視界に浮上する光景は荒唐無稽と云う他ない。

その充実した過剰たちが演じる荒唐無稽な戯れこそ僕たちの日々の体験にとってはもっとも親しい現在と云う瞬間である。

タイムカプセル、17年後の今日、2人で一緒にあけると約束したのに彼女は来なかった。

「約束しただろう?」あの懐
かしい声は、嬉しかった。

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