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私のヒーロー

第3章 気付いた想い

「とにかくあゆの家行こう?」

私は静かに頷いた

夢くんはあゆのお家に連れてきてくれた

あゆのお家に行くとき何も聞かないでいてくれた

ピンポーン 「はーい…って蜜!?」

玄関を開けてくれたあゆはすごい驚いていて

そりゃーそうか。私が大号泣してるから

「とりあえず中入りな?」

リビングにあげてくれたあゆ

私には大好きなレモンティー 夢くんにはお茶を出してくれた

あゆは私が座った隣に座ってくれて

ただただ私が落ち着くまで静かに待っていてくれて

でも2人がだす雰囲気が優しくて泣き止むまでには時間がかかった

「どうしたの?なにあったか教えてくれる?」

「…うん…実はね…」

私はさっき何があったのか全部話した

八くんに大切な人がいる

それがわかって胸が痛くて苦しくて…

どうしょうもないぐらい本当に辛いってことを

そしたら2人はこの症状をすぐに解決してくれた

「それは蜜が三浦のことを好きってこと」

「そうだよ、蜜ちゃん」

え…私が八くんのことを……"好き"?

「いやいや、それないよ」

「あるから。その人に三浦を取られてもいいの?」

「え…やだ…」

「その気持ちを好きって言うんだよ?」

でも…八くんのこと好きならこの胸の痛みとかも

全部全部あう…

八くんのこと好きだっていう気持ちはまだ実感わかない…

けど私…八くんのこと…好きなんだ…

きっと痴漢から助けてくれたあの日から…

気づけば…私の中で八くんが大きくなっていたんだ

「そういえばその人って誰?名前とかわかる?」

「九条 なるさん」

「え…」

夢くんの顔が一瞬険しくなった

それをあゆと私は見逃さなかったんだ

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