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私のヒーロー

第4章 八side

「それで、本当はどうした?」

夢はさっきとは変わってくらい表情をしながら

俺に残酷なことを言い放ったんだ

「あの子が…なるちゃんが…戻ってきた…」

"なる"………が戻ってきた?

うそ…だろ…あいつが?

そんなこと…ありえねーって…

「昨日LILINがきたんだ。南高に通ってる子から九条なるちゃんって子が八の事聞いてきたって。その子は知らないふりにしてくれたみたいだけど」

南高って…あいつが通ってるじゃん…

「あの子を一番よく知ってるから俺が言いたいことわかるよね、八」

「あぁ…」

なるは…そんな子じゃない…

けど…それでも…みんなが求めるキャラに

自分が求めるキャラに…なってしまうから

自分で自分を演じる子だから…

もし…もし、あいつが蜜を見つけたら?

俺が…守んねーと

かかわらない方がいいのかもしれない

その方が蜜が悲しまなくて済むから

でも…それでも…俺は…

あいつの…蜜のそばにいたいんだ!

「夢、蜜は俺が守る」

「なるちゃんの時もそう仰ってましたけど?」

「あの時はまだ俺もガキでなるを守れなかった…けど俺は蜜のあの笑顔を守りたいんだよ。…好きだから…」

え…俺今なんて…

「やっーーーと白状したw 気づくのおそすぎ!」

「え?」

「八が蜜ちゃんのこと好きなの気づいてたからw いつになったら気づくのかなー?って楽しみにしてた」

俺が…蜜の事…好き?

嘘だろ?だって俺は…

もう恋なんてしないって"あのとき"から誓ったはずなのに

なのに…まじかー

「その顔じゃ気づいてなかったんかーい。でもまぁ、凄いよ。蜜ちゃんは」

「え?」

「だってあの八だよ?あの八をもう1度恋をさせてくれた。絶対幸せにするんだよ?じゃないとダメだから!」

「おう」

「ほら、行きな!蜜ちゃん待ってるんだから!w」

俺の背中を押してくれた夢

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