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私のヒーロー

第5章 知らなかった過去

でも八くんが私に声をかけようとしたとき

九条 なるさんがそれを止めたんだ

「あーー八だーー!来てくれの?一緒に帰ろ?」

「は?やだしw」

腕を絡ませながら八くんと話すなるさん

そんな光景を…目の前で見たくなかった…

何を自惚れていたんだろう…

八くんが会いに来たのは…私じゃなかった

そんなこと最初っから分かりきっていたのに…

私に会いに来てくれたって信じたかった

信じたかったのに……

少しでも期待した私が馬鹿だったのかな?

私は八くん達から逃げるように走り出していた

片思いは楽しそうって、あゆを見て思ってた

あゆが夢くんに片思いしてた時キラキラしてたから

でも…私は辛いかな…

楽しそうって思えたのは嘘だったのかな?

好きにならなきゃ良かったのかな?って思ったことも

八くんと話さなくなってから思ったことがある

それでも8くんの笑顔や楽しいことばかり思い出しちゃって…

私…やっぱりそんな簡単には諦められなかった

パシッ 「待って!!」

後ろから腕を掴まれて見てみると息を切らした

八くんが立っていた

な、なんで…

なるさんと帰るんじゃなかったの?

「ごめん。話したいことあるからちょっと来て」

「え?ちょっ…」

腕を引っ張られたまま連れてこられたのは八くんの部屋だった

八くんの部屋は綺麗に整理整頓されていた

「お…おじゃまします」

「てきとーにすわってて?お茶でいい?」

「う、うん…」

話したいことって…何?

もしかして…なるさんと付き合うのかな?

え…聞きたくない

八くんがコップを持って私の目の前に置いて隣に座った

私は…八くんが置いてくれたコップを眺めてたんだけど

あれ?あれって!!

「あのさ…この間は「あ!!!」」

私は八くんが喋っているのに大きな声出しました

「え、どした?」

「クッキー食べてくれたんだ!ありがと!」

私はクッキーを指さしながら言った

コップが置かれた机の上には封が空いたクッキーがあったのをさっき見つけました!

それはこの前…あの日に八くんにあげたもので

よかったー、ちゃんと貰ってくれた

八くんの方を見て改めて顔を見てお礼を言おうとして見てみたらな、な、なんと!

大爆笑していました

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