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私のヒーロー

第5章 知らなかった過去

俺の中では感情込めた方なんだけどなー

「なぁ、八」

真剣な顔になった夢

多分夢が言いたいことは俺も同じだと思う

「なるのことはもちろん分かってるよ。付き合ってることは誰にも言わない」

「え!? なんでー」

「彼女を今まで作らなかった俺が急に作ってその相手がお前だって知ったら周りのヤツは、喜んでくれたりまぁー悲しんでくれる人もいると思う」

「うん」

「でも、お前のこと気に入らない人は絶対に虐めるやつが出てくると思うんだ」

「そんなこと…」

「あるから心配してんの。俺がいない時とかに虐められてたとしてもお前は絶対に言わないだろ?」

なるは辛いこと、悲しいことがあると俺や夢には言わないで1人で抱え込む

俺らのことは頼ってくれない

本人は迷惑がかかるからって言うんだけど俺らは言ってくれないほうが心配なんだよって思う

頼ってくれたって迷惑じゃねーしって伝えたけど

…なるはやっぱり1人で抱え込むんだ

だから俺たちは様子がおかしかったりしたらすぐに声をかけることにした

そしたら最初は「なんでもないよ」だったけど今は「…実はさ」とか言って話してくれて

最近はやっと話してくれるようになった

「むぅ……」

ほっぺを膨らませたなる

「そんなことしてもダメだからな」

「わかったよー…。前と変わらないようにするね」

「おう、なるには無理させちゃうと思うけどごめんな」

教室で普通に話したりする仲ではあるから

一緒に帰れなかったり登校とかできないだけ

同じクラスなんだし、毎日会える

「ううん、大丈夫だよ。」

俺の選択はここまでは良かったんだと蜜に話しながら思った

まぁー中には良くないって思ってる人もいると思うけど

多分このときは自分の中で信じたかったんだと思う

この選択があってることを

帰るときにはもう暗くなっていた

なるには我慢させちゃうしこのぐらいはいいかなって思ってなるに恋人繋ぎをした

俺、なると手を繋ぎたかったから

でもこの俺の身勝手な行動のせいであんなことになるなんて思ってもみなかった

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