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愛が育つ

第1章 愛が育つ

         15

 「花子ちゃん
  声を出すのを
  がまんしなくて
  いいからね」
 そんなことを言われても、自分から声なんか出せない。
 だってさっきから、あえぎ声が、勝手に出ているのだから。
 魔術師が、クリトリスを舐めはじめました。
 いままでと、ぜんぜん違う気持ちよさが、わたしを襲ってきました。
 どうかなってしまうかのような、強烈な気持ちよさに、わたしは、泣きだしてしまいました。
 胸をくねらせ、先生の肩をギュッと掴んで、泣きながら、
 「もう
  もう」
 と、叫ぶように、先生に訴えました。
 なにを訴えたいのか、自分でもわからないのですが、それでも、なんどもなんども、
 「もう
  もう」
 と、泣きながら訴え続けたのです。
 ほんとに長く、クリトリスを舐めていた先生が、やがて、あがってきまして、わたしを優しく抱いてくれました。
 「花子ちゃん
  気持ちよかった?」
 「うん」
 「あまり
  話せないみたいだね」
 「うん」
 「このまま
  花子ちゃんの中に
  入ったほうがいい?」
 「うん」
 「それとも
  すこし休む?」
 「うん」
 「なにを言っても
  うん
  なんだね」

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