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ぼっち─選択はあなたに─

第21章 救出作戦【選択6】

「かもかもって、あんたカモなの?」
「レシピェール、私は真面目にっ……」
「バカね。まだ起きてないことを心配してもしょうがないでしょ」
「!」
「もしメキユちゃんがそうなってしまった時は、アタシたちがメキユちゃんを助ければいいのよ。だからあんたは、メキユちゃんから離れないこと」
「!」
「んもう、一緒に飲むわよ。今日はみんな頑張ったんだから楽しまなきゃ!」
「……っ……」

 目に涙を浮かばせるユズリノの手を今度はメキユが引っ張る。

「ユズリノ、心配してくれてありがとう」
「メキユ……」
「おら、もっともっと強くなるから大丈夫だべ! だから、だからっ……」

 メキユの顔がみるみるうちに歪みだす。

「いなくならないでっ……」

 メキユはうわーんと泣き出す。

「メキユっ!」

 ユズリノはメキユをぎゅっと抱きしめた。

「大丈夫……私はずっとあなたのそばにいるわ。あなたをずっと見守るわっ……!」

 二人抱き合う姿を見て、レシピェールはオウオウともらい泣きする。

「またオットセイの鳴き声がするかと思ったら、あんたかいな」
「さあさあ、今から私たちの漫才が始まるよ! 今日は食べて飲んで楽しもう~!」

 酒場の小さなステージでゲンブとウラユの漫才が始まった。


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