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ぼっち─選択はあなたに─

第14章 バトルトーナメント【3回戦】

「さあてと。ウォーミングアップはここまでよ、眼帯のおっさん」

「……」

 ヤマモトゲンスケは顔色ひとつ変えず、ゆっくりと立ち上がった。

「あんたのその眼帯は見かけ倒しじゃないでしょ? そろそろ本気出しなさいよ」

 アバレセーラーは如意棒を構えてヤマモトゲンスケをまっすぐに見据える。
 するとそれに応えるように、ヤマモトゲンスケの体に異変が起きた。

ウラユ「見て! ゲンスケさんの体から赤いオーラが……!」
レシピェール「あら、あの男。やっと本気を出すみたいね」
ウラユ「!?」
ゲンブ「あ! あんたは……一回戦で負けたオネエのレシピェール!!」
ウラユ「いつのまに後ろに!」
レシピェール「そうよ、もう負けちゃったから退屈で退屈で…。あんたたち、広場で漫才してた芸人さんでしょ? ね、今度アタシのお店でも漫才してくれないかしら?」
サチ「喜んで!」
ゲンブ「確かオネエ専門店だったっけ。うーん、なんか嫌な予感が…」
レシピェール「うふふっ、色々サービスしちゃうわよ♡」

『キターー!! アバレセーラー選手の挑発によってヤマモトゲンスケ選手、ついに戦闘モードに入ったあああ! 赤い闘志のオーラが私にも見えます!! 勝つのは、アバレセーラー選手かヤマモトゲンスケ選手か!』

 司会のユッキーメ含め観客一同が固唾を飲む中、先に攻撃を仕掛けたのはアバレセーラーだった。


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