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僕は貴女を「お姉ちゃん」だと思ったことは一度もない。

第2章 1年生と1年生

 結局、日曜日の公園は2家族合同の6人で行くことになった。

 メンバーは、鈴の家が、おばさんと鈴。鈴の家は4人家族だけど、おじさんは、休日が不規則な仕事で、その日も仕事があるので無理だった。あと、鈴には2つ上の兄、和樹(かずき)がいるけど、中3で受験生ってことで、塾に行くから不参加。俺の家族は4人全員参加。父さんと母さんと俺、そして妹の美羽(みう)だ。美羽は俺の2つ下で、年中さん。鈴のことは、本当のお姉ちゃんのように慕っている。

 最初、2家族8人なら車2台で行くしかないって話だったんだけど、おじさんと、鈴の兄貴が不参加になったことで6人なら車1台(ミニバン)でも行けるってことになった。運転席に父さん、助手席になぜか俺。2列目は母さんとおばさん。3列目が鈴と美羽。ちくしょう、なんで美羽なんだ。俺も鈴の隣に座りたかった。
 ただ、美羽はすっごく嬉しそうで、いろいろと鈴に話しかけていた。だけどここで意外なことが判明した。鈴は、案外、乗り物酔いしやすいタイプだったんだ。途中からちょっと青白い顔をしていた鈴。帰りは、鈴が助手席に座ることになった。前列のほうが酔いにくいんだそうだ。
 公園に着くと、大型の複合遊具で遊んだり、ちょっと広めの芝生のスペースで鈴のトランペットの演奏を聴いたり。昼は、母親たちの手作りの弁当。鈴と二人っきりでのデートは叶わなかったけど、これはこれで楽しい休日になった。

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