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新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜

第2章 入学式



聖輝「んん…眩しい…」


入学式の日は晴天だった。


聖輝「いい天気だなぁ…」


いよいよドキドキワクワクな高校生活が始まるんだ…


もちろん、恐怖の意味でだけど…


僕が通う私立相楽丘高等学校は自宅から徒歩15分のところにあった。


聖輝「えっと…確かここを左に曲がって…」


『さっさと金出せや!!』


ドンッ!!


聖輝「えっ…?!」


交差点の近くで大きな怒鳴り声と音が聞こえた。


恐る恐る左へ曲がると、2人組の悪そうな学生が1人の学生を脅していた。


「あっあの…許してください…!!」


「だったら金を出せ。」


「そっそれは…」


「いいから出せや!!」


ガンッ!!


「ひぃぃ…!!?」


聖輝「??!」


あれってカツアゲだよね…?!


あの怖そうな人達ってもしかして……


新渡「お前、この新渡戸慎を怒らせると痛い目に遭うぞ…?!」


「ひぃぃ…!!」


苅野「新渡戸慎、そしてこの俺苅野克巳…俺達と会ったが最後だな。」


ガッ!!


苅野「言うこと聞けねぇなら、死ね。」


「だっ出します…出しますから…許して…!!」


聖輝「…っ……」


入学式早々絡まれるなんて…あの男の子もついてないなぁ…


でも、僕が出たところで助けてあげられることなんて何もない…


聖輝「ちょっと遠回りして学校に…」


「そっ、そこの人!!」


ガシッ!!


聖輝「えっ?!」


「僕を助けてくれるんですね?!」


聖輝「えっ?!」


「あとはお願いします!!」


聖輝「あっちょっ…!?」


カツアゲされた学生は全力疾走で逃げて行った。


聖輝「助けてくれるって…何を…」


新渡「おい、そこのガキ。」


聖輝「??!」


恐る恐る振り返ると、あの不良組がものすごい血相を変えて僕をにらんでいた。

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